パーキンソン病について北野病院脳神経内科副部長 小松研一先生に基調講演を、 新潟大学脳研究所教授 松井秀彰先生に特別講演を頂きました
20年以上も前の話です。今回の演者の先生方と私は住友病院にいました。高名な脳神経内科の諸先輩方を頼りにたくさんのパーキンソン病患者様、神経難病を持つ患者様が受診されました。そして、その患者様が投薬調整や誤嚥、転倒などによる急変のため入院されることも多くありました。医師になって間もない私たちは、それら患者様の入院主治医になり適切な治療を模索する毎日でした。同時に稀少な症例、兆候を見つけ、脳画像や患者様から採取した髄液などの検査結果から有意義な情報があれば神経内科学の進歩につなげるべく学会や論文で発表していました。20代後半、ただ若くてエネルギーだけはあるが、知識、経験はまだまだで、すべてにおいてシャカリキであった頃です。
今回のセミナーは、当院が令和2年10月に開院して5年目を迎えるにあたり、その誕生日プレゼントのような機会をエーザイ株式会社様よりいただいたように思います。
研究成果を国内外で競った松井先生は脳科学の分野でさらに発展され、新潟脳研究所の教授となり、今や日本を代表する脳科学研究者になっておられます。臨床をコツコツと積み上げてこられた小松先生は北野病院の副部長として、関西脳神経内科の牽引者の一人となっておられます。
そして私も現在多くの往診患者様を担当させていただき、非常に充実した毎日を過ごしております。
今回のセミナーを通じ自分の医療の原点を確認したことで、今後もこれまでの経験やネットワークを中河内、南河内の神経難病をお持ちの方々や患者様に関わる全ての方に還元していこうと思う夜となりました。